「気づくと肩が前に入っている」「写真を見ると背中が丸く見える」「姿勢を意識しても、すぐ元に戻ってしまう」。
こうした悩みは、デスクワークやスマホを見る時間が長い方にとても多く見られます。
いわゆる巻き肩や猫背は、見た目の印象だけでなく、首や肩まわりの重だるさ、呼吸のしにくさ、長時間座ったあとの疲れやすさにもつながりやすい姿勢です。
では、巻き肩・猫背の治し方として、まず何から始めればよいのでしょうか。
結論から言うと、胸の前を伸ばすストレッチだけでなく、背中側や肩甲骨まわりを使いやすくすること、さらに普段の姿勢習慣を見直すことが大切です。[1][2]
ただ伸ばすだけでは、体は元の使い方に戻りやすいためです。大切なのは、一時的に形を整えることではなく、戻りにくい体の使い方を少しずつ身につけていくことです。
巻き肩・猫背の治し方で最初に知っておきたいこと
巻き肩と猫背は別々の悩みに見えますが、実際には一緒に起こりやすい姿勢です。
肩が前へ入り、胸の前が縮こまり、背中の上側が丸くなると、頭も前へ出やすくなります。すると、首や肩に余計な負担がかかりやすくなり、姿勢を意識しても疲れやすい状態になりやすくなります。
最近の研究でも、前方頭位、巻き肩、胸椎後弯は関連して見られやすく、ストレッチと筋力面の両方に目を向けた運動が役立つ可能性が示されています。[1]
つまり、「胸が硬いから胸だけ伸ばす」だけでは足りないことがあります。背中側がうまく使えているか、肩甲骨が動きやすいか、座り方や立ち方に偏りがないかまで含めて考えることが大切です。
巻き肩の人に多い体の特徴
巻き肩の方は、肩が内側に入るだけでなく、胸の前が縮こまりやすく、肩甲骨が外へ開きやすい傾向があります。
その結果、肩まわりに余計な力が入りやすくなり、肩を下げようとしても力が抜けにくくなることがあります。
猫背の人に多い姿勢のクセ
猫背の方は、背中の上側が丸くなりやすく、みぞおちがつぶれるような座り方になっていることがあります。
この姿勢が続くと胸を開きにくくなり、呼吸が浅く感じやすくなることもあります。
巻き肩・猫背の原因はストレッチ不足だけではない
巻き肩や猫背が気になると、まずストレッチを始める方が多いと思います。もちろん、それは良い第一歩です。実際に、胸の前や肩の前が硬くなっている方には、ストレッチは取り入れやすい方法です。
ただし、文献をみると、ストレッチだけで十分とは言い切れず、背中側の強化や姿勢を支える運動を組み合わせたほうが望ましいと考えられています。[2][3]
なぜなら、胸の前を伸ばしても、普段の座り方や立ち方が変わらなければ、体はまた元の姿勢に戻ろうとするからです。
反対に、胸まわりをゆるめながら、肩甲骨を軽く引き寄せる感覚や、背中で上半身を支える感覚が出てくると、姿勢は少しずつ安定しやすくなります。
そのため、巻き肩・猫背の治し方では、「伸ばす」と「支える」を分けずに考えることが大切です。
ストレッチだけでは戻りやすい理由
一時的に胸の前を伸ばしても、デスクワーク中に肩が前へ入る姿勢が続けば、体はすぐにいつもの位置に戻ってしまいます。
大切なのは、柔らかくすることだけではなく、整えた姿勢を保ちやすい状態をつくることです。
姿勢を支える筋肉も大切な理由
巻き肩や猫背では、胸の前だけでなく、背中側や肩甲骨まわりがうまく働いていないことがあります。
研究では、ストレッチと筋力面を組み合わせた運動のほうが、姿勢の見直しにつながりやすい可能性が示されています。[1][2][4]
巻き肩・猫背の治し方として始めやすいストレッチ3つ
ここでは、自宅で始めやすい方法を3つご紹介します。
どれも強く引っ張る必要はありません。無理のない範囲で、呼吸を止めずに行うことがポイントです。
胸の前を開くストレッチ
ドア枠や壁に手を添えて、胸の前が心地よく伸びる位置で20〜30秒ほど保ちます。
肩をすくめず、首に力を入れすぎないことがコツです。巻き肩の方は、この部分が思っている以上に硬くなっていることがあります。
胸椎をやさしく伸ばすストレッチ
椅子に浅く座り、両手を頭の後ろに添えて、みぞおちを少し上へ向けるように胸を開きます。
腰だけを反らさず、背中の上側が動く感覚を意識すると、猫背気味の姿勢を見直しやすくなります。
肩甲骨を軽く寄せるエクササイズ
胸を張りすぎず、左右の肩甲骨を背骨のほうへ少し近づけるように5秒ほど保ちます。
強く寄せすぎる必要はありません。首や肩に力が入りすぎると逆に疲れやすいため、やさしく行うのがコツです。
こうした運動は、ストレッチ単独よりも、背中側を働かせる要素を組み合わせたほうが姿勢の見直しにつながりやすいと考えられています。[1][2][4]
ストレッチをしても巻き肩・猫背が戻る人の特徴
ストレッチをしても変化がわかりにくい方は、日常の姿勢習慣に原因が残っていることがあります。
たとえば、画面の位置が低い、あごを前に出して座る、長時間同じ姿勢が続く、浅い呼吸になっている、片側ばかりで荷物を持つといった習慣です。
巻き肩や猫背は、特別な動作だけでつくられるわけではありません。毎日の何気ない姿勢の積み重ねで少しずつ形づくられていきます。
そのため、自宅でストレッチをするだけでなく、1時間に1回は立ち上がる、スマホを見る位置を少し上げる、座るときにみぞおちがつぶれすぎないようにするといった工夫も大切です。
デスクワークで巻き肩・猫背が進みやすい人
座る時間が長い方は、肩が前へ入りやすく、背中の上側が丸まりやすくなります。
特に、ノートパソコン中心の作業や前のめり姿勢が続く方は注意が必要です。
セルフケアで変化が出にくい人
ストレッチをしてもすぐ戻る、姿勢を意識すると逆に疲れる、どこを伸ばせばよいのかわからない。
こうした方は、硬い部分だけでなく、使いにくい部分も含めて整理したほうが進めやすい場合があります。
大阪市城東区で巻き肩・猫背を見直したい方へ
自分でストレッチを続けても戻りやすい、何が原因なのかわからない、姿勢を意識するとかえって疲れる。
そのような場合は、局所だけでなく全身のつながりを見ながら整理していく方法も選択肢になります。
大阪市城東区のオステオパシー整体院トラストでは、姿勢を一部分だけで判断せず、体全体のバランスや日常での使い方も含めて確認することを大切にしています。
また、オステオパシーの考え方では、姿勢を単なる見た目だけでなく、体の各部がどう連動しているかという視点で捉えます。なお、オステオパシー領域には姿勢の安定性や平衡感覚に関連する予備的研究はありますが、巻き肩や猫背の改善を直接示す強い根拠とは言えません。[5]
そのため、実際には運動や生活習慣の見直しとあわせて考えることが現実的です。
巻き肩・猫背の相談先を探している方へ
「ただ背中を伸ばす」だけではなく、なぜその姿勢に戻りやすいのかを知りたい方にとって、体全体の使い方を見直す機会は有益です。
セルフケアだけで判断しにくいときは、状態を整理する一歩として相談を検討するのもよいでしょう。
まとめ:巻き肩・猫背のストレッチで変わらない時は相談を
巻き肩・猫背の治し方で大切なのは、ストレッチだけに頼らず、背中側の使い方と生活習慣の見直しまでセットで考えることです。
胸の前を伸ばすことは大切ですが、それだけでは戻りやすい場合があります。肩甲骨まわり、胸椎の動き、呼吸、日常姿勢まで含めて整えていくことで、無理のない変化につながりやすくなります。[1][2][3]
ストレッチをしても巻き肩や猫背の状態が変わらない場合、姿勢のクセや体の使い方に原因があるかもしれません。
オステオパシー整体院トラストでは、一人ひとりの状態に合わせて全身のバランスを確認しながらサポートしています。
大阪市城東区で姿勢のお悩みについて相談先を探している方は、まずはお気軽にご相談ください。
※本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、医療行為・診断を目的とするものではありません。体調に不安がある場合は、医療機関へご相談ください。
※効果には個人差があります。

オステオパシー整体院トラスト
- 住所:〒536-0004 大阪府大阪市城東区今福西3丁目6−32 DGビル蒲生4丁目 4A
- アクセス:長堀鶴見緑地線「蒲生四丁目駅」エレベーター出口徒歩5秒/今里筋線「蒲生四丁目駅」2番出口徒歩1分
- 交通:大阪メトロ長堀鶴見緑地線・今里筋線「蒲生四丁目駅」徒歩1分
- 営業時間:
- 平日:9:00〜20:00
- 土日祝日:9:00〜17:00
- 定休日:年末年始のみ
- スタッフ:4名(全員LMO施術可能)
- 院長:北内俊充(オステオパス、理学療法士)
監修者プロフィール

◆執筆
杉山主馬(理学療法士)
大阪市城東区のオステオパシー整体院トラストで痛みや痺れなどの症状に対するクライアントへの施術を担当。理学療法士の国家資格を持ち、総合病院において脊椎や股関節・膝関節の手術後リハビリテーション、外来での肩関節疾患、足部疾患、腰部疾患など様々な臨床現場を経験。LMO(メカニカルリンクオステオパシー)技術を学び、解剖学・生理学の知識を活かしながら、お一人お一人の症状改善のサポートに努めている。

◆監修
北内俊充(オステオパス、理学療法士)
理学療法士国家試験を取得後、総合病院、クリニック、在宅医療の現場を経て、2012年オステオパシー整体院トラストを開業。痛みとしびれでお困りのクライアントを中心に施術を行っている。理学療法士免許の他に日本トラディショナルオステオパシーカレッジを卒業し、D.O.の称号を取得。LMO(メカニカルリンクオステオパシー)というフランスで発展したオステオパシーの国際教育ライセンスを保有し、専門的な技術と豊富な臨床経験を活かした施術を提供している。オステオパシーの教育にも携わっており、日本を中心に台湾でも教育を行っている。国際的な視野でオステオパシー技術の普及と発展に貢献しており、院内では全スタッフへの技術指導を行い、同水準の高品質な施術が提供できる体制を構築している。
参考文献
[1] Sepehri S, Sheikhhoseini R, Piri H, et al. The effect of various therapeutic exercises on forward head posture, rounded shoulder, and hyperkyphosis among people with upper crossed syndrome: a systematic review and meta-analysis. BMC Musculoskeletal Disorders. 2024.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38302926/
[2] Withers RA, Plesh CR. Does stretching alone, or in combination with strengthening of posterior structures, decrease hyperkyphosis and improve posture in adults? A systematic review and meta-analysis. Journal of Frailty, Sarcopenia and Falls. 2023.
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10472040/
[3] Bayattork M, Sköld MB, Sundstrup E, et al. Exercise interventions to improve postural malalignments in head, neck, and trunk among adolescents, adults, and older people: systematic review of randomized controlled trials. Journal of Exercise Rehabilitation. 2020.
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC7056483/
[4] Bansal S, Katzman WB, Giangregorio LM. Exercise for improving age-related hyperkyphotic posture: a systematic review. Archives of Physical Medicine and Rehabilitation. 2014.
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3997126/
[5] Buscemi A, et al. Effects of Osteopathic Treatment on Postural Equilibrium Evaluated Through a Stabilometric Platform: A Randomized Controlled Trial. Journal of Functional Morphology and Kinesiology. 2017.
https://www.mdpi.com/2411-5142/2/2/18












