お名前 | Y.Y様 |
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年齢・性別 | 35歳 男性 |
お住いの地域 | 大阪市北区 |
職業 | 会社員 |
お悩みの症状 | 右の足裏の痛み(足底筋膜炎) |
ご来院いただいた経緯
来院の10カ月前から徐々に右の足裏の痛みが起こり始めたそうです。
ご趣味はマラソンで、右足底の痛みは緩解と増悪を繰り返しながら、少しずつ痛みが増悪してきたとのこと。
来院の数週間前にランニングをした後から一気に痛みが強くなり、来院時は朝起きてからのはじめの一歩と長時間座っていた状態からのはじめの一歩がかなり痛いといった状態でした。
自宅では自分で青竹踏みと足裏のマッサージを行っていたものの、痛みは改善せず、当院に来院されました。
【既往歴】既往歴、大きな合併症はないが慢性的な腰痛、頭痛、肩こりがある。
【食生活】炭水化物とインスタント食品を頻繁に摂取する習慣があるとのこと。
当院での施術
4月30日~10月5日の約5か月間の間に2週間おきに合計9回の施術を行いました。
初回検査と施術(4/30)
脊柱は骨盤から頭蓋骨まで全体的にタイトな状態。
特に頭蓋骨から脊柱の内部を通る脊髄神経を保護する硬膜という膜の緊張が高く、右下肢の坐骨神経~足底に伸びる足底神経に緊張が起こっている。
また尾骨に圧迫がかかっており、これが硬膜の緊張を引き起こしているように感じた。
その他、左の仙腸関節、骨盤底筋(骨盤隔膜)、右の膝関節、足関節、足底の隔膜の機能障害、腸間膜根(小腸の根元で後部の腹膜に繋がる)の緊張を確認。
仙骨は左に回旋し、それに伴い腰椎は左回旋と右側屈が起こっている。またこれを補正するために胸椎レベルでは右回旋と左側屈が起こっている。
上記の仙骨から胸椎までのねじれは右下肢に荷重を行った際に右の足底から骨盤、背骨に荷重の圧を分散できず、全体的なアンバランスにより、結果的に右足底に強い圧が加わってしまう状態である。
当院の施術であるメカニカルリンクにより問題を階層化し、リコイルというソフトな施術により全身の調整を行った。
指導として青竹踏みとストレッチをやめてもらうよう指導。(全身的な構造的アンバランスの結果、右の足底に問題が起こっているため、この場合は患部をマッサージしたり、青竹踏みのようなストレッチを加えることで症状が悪化することが多い。)
後、炭水化物とインスタント食品の摂取を控えてもらうよう指導した。(このような酸性食品は、交感神経や骨機能の問題を引き起こすため、施術がスムーズに進むために食生活の指導は必要となるケースは多い。)
2回目の施術(約2週間後)5/14
右足底の痛みに大きな改善は見られない。
3回目の施術(約2週間後)5/28
右足底の痛みは少しましとのことであるが、体全体のバランスはまだよくない。硬膜のテンションが十分に和らいでいない。
4回目の施術(約3週間後)6/18
腰椎のねじれが十分に改善していないが、脊柱全体の緊張は改善してきた様子。
右下肢の関節、神経の問題はまだフォローが必要。
5回目の施術(約2週間後)7/4
脊柱のバランスが良い状態で安定しだしたと感じる。
この日骨盤底筋、右足底の隔膜のリリース後、柔軟性が出て、動きが良くなった。
6回目の施術(約3週間後)7/24
前回の施術後から右足底の痛みはかなり改善しているとのこと。朝の痛みはやや感じるとのこと。
7回目の施術(約3種間後)8/16
痛みがかなり改善した状態で安定しているとのこと。
8回目の施術(約1カ月後)9/10
日常生活ではほとんど痛みを感じない。
身体の船体的なバランス、調和ともに良好であるため1か月後に最終のフォローをさせていただき、この時に痛みがない状態で安定しておれば施術終了と計画した。
9回目の施術(約1カ月後)10/5
痛みない状態で安定しているとのこと。
全身の最終の調整をして施術終了となる。
当院からのコメント
この方の場合、尾骨~脊髄の硬膜を中心とした骨盤帯脊柱の慢性的な構造異常がありました。
この体の全体的なねじれのパターンは右下肢に体重をかけた場合、その床からの圧力がうまく分散できず、その力が膝から足底にかけて逆行し、右足底に機械的なストレスが繰り返しかかってしまう状況でした。
これに加え、食生活の乱れからくる、骨機能、下肢の循環機能の低下が組み合わさったところに、趣味のマラソンを続けたことで右足底の組織の慢性的な炎症が発症したのではないかと推測できます。
足の裏に痛みがあればそこが悪いと思いがちですが、全身のバランス、生活のスタイルなど大きな視野で足裏の痛みを考察すると、痛みが起こる前から体の中では徐々に様々な問題が進行し、それらの問題の結果として足裏の痛みが起こっていることが推測できます。
整骨院などに通ってもなかなか改善しない足裏の痛みにお困りの方は一度当院にご相談ください。きっとお力になれると思います。