足底筋膜炎が治らない意外な理由とは?
なかなか治らない足底筋膜炎の意外な原因について説明いたします。
あなたが足底筋膜炎から回復するお役に立てればと思います。
是非最後までお読みいただければ嬉しいです。
なぜあなたの足底筋膜炎はなかなか治らないのか?
結論から申し上げると、現在何らかの治療を受けている方は
その治療法が間違っている
です。
例えば、ストレッチ、マッサージ、シップ、痛み止め、青竹ふみ、ゴルフボールを使ったマッサージなどなどです。
もうひとつの理由は
あなたの体が足底筋膜炎を起こす状態にあって、回復することができない状態にある
からです。
ではさらにお話を進めてまいりましょう。
足底の筋膜に炎症が起こる理由とは?
足底筋膜炎とは読んで字のごとく足の裏の筋膜が損傷して炎症が起こって、痛みが出る状態のことを言いますよね?
何らかの影響で足底の筋膜に炎症が起こっていることが原因と言われていますが、よく考えてみると炎症が起こっていること自体は原因ではなく単なる結果ですよね?
重要なのは
何故炎症が起こっているか?
です。
そこで一般的に言われるのが足が偏平足もしくはハイアーチだから足底筋膜に負担がかかって炎症が起きているということですが、僕の考えではこれらも違います。
偏平足でもハイアーチでも足底筋膜炎になっていない方は沢山おられますから。
「ふくらはぎの筋肉が固いから、足底筋膜が硬いからストレッチしましょう!」
これも違います!!そもそもなんで固くなったの?これらが硬くなる理由は他にあります。
では、何が原因なの?
ずばりそれは!!
●足を構成する数個の骨の機能
●循環(動脈、静脈、リンパ)
↑
まだ他にもあるのですが、重要なものだけ説明しますね。
骨の機能って??
それではまずは骨の機能についてお話ししましょう。
足のアーチを作っている骨は何個かあります。(骨の解剖学の名前を出してもピンとくる方はあまりおられないと思うので詳細は割愛します。)
踵の骨~足の指の根本に連続する骨(アーチをつくる骨)が十分に機能していない状態です。
骨のどんな機能が障害されているのかというと
まず骨には体重を支えるという機能があります。骨って硬いと思っている方がほとんどだと思うんですが、
骨って実は硬さの中にわずかな柔軟性があって、わずかにしなることができるんですね。
もし骨に全く柔軟性がなければ少し高いところからジャンプして飛び降りたら、着地した時に骨折してしまいます。
骨の柔軟性があるのでショックを吸収、分散して骨折せずに済むわけです。
この機能を補助しているのが筋膜や靭帯です。
マンションの耐震構造みたいな感じですね。
マンションの耐震構造って地震が来た時にわずかに柔軟性があるからショックを吸収して分散することができるので崩壊を免れるわけです。
では骨の柔軟性という機能が少なくなってしまうとどうなると思いますか?
骨に付着している筋膜や靭帯がショックの吸収を一手に引き受けることになってしまいまますよね?
そうなんです。ここで筋膜の損傷が起きてしまうんです。
通常は体の組織にこの様な損傷が起こったとしても、修復が起こりますよね?
傷が自然に治っていくように。
でも、あなたの足底筋膜炎はなかなか治らない。
何故でしょう?
骨には柔軟性の機能の他にもう一つ重要な機能があります。
ミネラルを貯蔵して、必要な時に血液の中に放出する
という機能があります。
踵やアーチを損傷した時に炎症が起こります。
普通ならこの炎症を沈めるために炎症を起こしている付近の骨からあるミネラルが放出され徐々に炎症が引いていきます。
骨にはミネラルを貯蔵、放出して炎症を沈める機能もあるんです!!
でも、骨の柔軟性が低下していたり、食生活のバランスがおかしかったり(酸性の食品をとりすぎている。この話についてはかなり長くなるので割愛しますね。)すると骨の炎症をコントロールする機能がうまく働きません。
循環(動脈、静脈、リンパ)について
次に循環についてシンプルにお話しますね。
動脈血は心臓からポンプによって全身に酸素、栄養を運んで、静脈血とリンパ液が末端から老廃物を回収して心臓に戻ってきます。
足底筋膜炎が回復するためには、損傷した足底筋膜に十分な酸素と栄養がいきわたって、老廃物が回収される循環がスムーズに流れないといけませんよね?
特に足底は心臓から一番離れたところにあるのでこの循環が障害されやすいです。
特に動脈、静脈、リンパの循環が阻害されやすい場所が鎖骨のところ、横隔膜のところ、足の付け根(鼠径部)です。
これらの部位は動脈、静脈、リンパがトンネルの中を通過するところとイメージしてください。
これらのトンネルの周辺の組織はねじれや緊張が溜まりやすいところです。
これらのトンネルで循環のパイプが押さえられると循環機能の低下が起こります。
すると、足底に血液のうっ滞が起こってしまい、炎症が引かない、損傷した組織が回復しないという状態に陥ります。
お分かりいただいたでしょうか?
骨の柔軟性が少なくなって、炎症コントロール機能がうまく働かない+循環機能が低下=損傷した組織をうまく修復できない(足底筋膜炎になってしまってなかなか治らない)という状況が続いているわけです。
ではなぜ骨の機能と循環機能が悪くなるの?
ここまでなぜあなたの足底筋膜炎はなかなか治らないのか?についてお話してきました。
今度はなぜ足底筋膜炎の原因となる骨と循環の不具合が起こるのか?についてお話したいと思います。
まず骨の柔軟性と炎症コントロール機能が低下する原因について。
- 合わない靴を履いている
- 立ち仕事
- 足を使うスポーツ
- 姿勢のくせ
などの直接、足の骨に負担がかかる要因だけではなく、ベースに偏った食生活が合わさっていることが多いんです。
食生活については簡単に説明すると、酸性食品を多く摂取する習慣があるということです。
酸性食品を多く摂取していると体質が酸性に傾きます。
これを中和しようとするために体は何をするかというと、骨から血液の中にミネラルを放して、血液のpHを維持しようとするんですね。
このような状況が体の中で続くと骨が柔軟性を失って、ミネラルを出し入れすることができなくなってきます。
骨の機能が低下している状態で先ほど説明したような直接的な負担が足の骨に集中すると、さらに足の骨は硬くなって柔軟性を失い、ショックを吸収するために周辺の足底筋膜や靭帯には過剰なストレスが加わって損傷してしまいます。
それでは次に循環のトンネル周辺の組織がなぜ緊張したり、ねじれたりするのか?
- 姿勢くせ
- 手術の癒着
- ストレス
- 内臓の負担
- 事故、打撲などの外傷
- 疲労
- ほかにも色々
の様に様々な要因で体は全体的にねじれたり緊張したりします。
その結果、循環のパイプが通過するトンネル付近の組織がねじれてパイプの圧迫が起こり循環機能の低下が起こります。
いかがだったでしょうか?
足底筋膜炎のメカニズムを理解していただけたでしょうか?
骨の機能と循環機能の低下によって足底筋膜は過剰に突っ張って炎症が続いている状態です。
このような理由で、筋膜のマッサージ、ストレッチ、青竹ふみ、ゴルフボールを使ったマッサージは逆に炎症や損傷を強めてしまう可能性がありますし、湿布や痛み止めは根本的な治療にはならないですよね?
足底筋膜炎を改善するためのご自身でできる対策
ご自身でできることとしてまずは食生活をみなおしてみてはいかがでしょうか?
なるべく酸性の食品を摂取しない生活を送ることで、骨の状態、循環の状態が改善されるかもしれません。
酸性の食品にはどのようなものがあるかは、近いうちにこのページにアップしておきます。
シンプルに和食を中心に、ジャンクフード、砂糖、乳製品をとりすぎない生活を心がけてみてくださいね。
足底筋膜炎を早く治したいとお考えの方へ
足底筋膜炎を早く治したいとお考えの方は当院の足底筋膜炎のページをご覧になってみてください。
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